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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: abnormal children 修正完了しました!! ( No.108 )
- 日時: 2011/02/19 22:53
- 名前: スサノオ (ID: chZuMjzt)
第8話
「な……んで?」
第一声がそれだった。
「なんで?ってそりゃないだろう。」
男は苦笑しながら言った。
だって死んだはずの人達。
優は目の前で見たのだ。
それは一片の欠片だった。
優の中で記憶の欠片として突如、現れた欠片。
それは記憶と整合し……繋がった。
「あ……。っ!!!??」
優は女の腕の中で目を見開くとストンと、まるで傀儡の糸が切れたように崩れ落ちた。
いや実際に傀儡から開放されたのかもしれない。
絡まった記憶の糸は数本の結び目を残して解けた。
そう。数本を残して。
記憶の狭間の深く。今そこに優は居た。
今、優の前には小さな子供が居る。
それは優に瓜二つの少女。
彼女はまどろみの中に居た。
周りはゴシック調の、いわゆるルネサンス期の西ヨーロッパの文化からなる家具がある。
その中の一つであるソファに体を預けた少女は重いまぶたをどうにかして開けておこうと四苦八苦していた。
そんなに眠いなら立ってればいいのにと思いながら笑いをかみ殺す。
私は今、実体が無く思念体のような状態だった。
部屋をぐるりと見回せる状態の優はいち早く外部の動きを察知した。
部屋に入ってきたそれは……。これまた優と全く同じ容姿の少女だった。
「お姉ちゃん?お父さんが呼んでるよ〜」
「お姉……ちゃん?」
優は自分の心臓がドクンと跳ね上がったのが分かった。
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