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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: abnomal children(異常な子供たち) ( No.16 )
- 日時: 2010/08/09 03:22
- 名前: スサノオ (ID: 4yRqeNGS)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2/index.cgi?mode
理解不能な恐怖が優を貫いた。
目の前にいる少女がとてつもなく恐ろしかった。
優の体は石のように固まって動けなくなっていた。
これが本当に昨日の少女なのか?
彼女の澄んだ瞳は絶えずモニターを見つめている。
彼女が口を開いた。
「解いたのですね。封を…。」
「それが上の命だ…。」
「それがどういうことか…。」
「ああ。わかっているさ。あれの安定まであと3ヶ月だ。君達天使に邪魔はさせない。」
「我々と戦争になったとしてもですか?」
「無論だ。だいたい君達が自らの意思でこっちの世界に来るには、能力制限の負荷が掛かる事ぐらい知っているだろう。現に今の君は魔術を使えない。むこうでは強大な力を持つ守護天使にもかかわらずな。」
男は不敵に微笑む。
「どちらにしろ邪魔はさせない。」
「この世界の基盤が崩れてしまうかもしれないのですよ!?」
「戯言はもういい。さっさと自分の世界に帰ってろ!」
そこで通話が途切れた。
優は今、聞いたことが信じられなかった。
この国の上層部が…。
あまりにも深く考え込んでいて後ろから近づく足音に気づかなかった。
次の瞬間、優は殴られ昏倒させられた。
優が最後に見たものは同じように殴られる渚の姿だった。
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