ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: †     サツリク  ゲーム     † ( No.4 )
日時: 2010/07/17 10:29
名前: 純色 ◆HOQTRh4M66 (ID: 4GQsJGb4)

かったるい学校も終わり、俺たちは大空公園に集まった。

「でよ、来週は修学旅行だろ?」

「ん?そうだったっけ?」

「なんだ?忘れたのか?だから忘れものも多いんだよ」

「余計な御世話だ。というかお前が言うな」

「お前ほどじゃないぜ。で、その修学旅行をより楽しいものしするために、いろいろなことをやろうと思うんだけど。」

「なにやるの?」

 亘は腕を組み、ブランコを踏み台にして、偉そうに語り始めた。

「まず、食料をこっそり持ち込むのはあたりまえだろ?で、そのあとは他の部屋に爆竹を仕込んで爆発させたりするんだ。楽しそうじゃない?」

 三谷が嫌そうな顔をした。

「問題になりそうなのは嫌だな。親に怒られるのも面倒だし」

「大丈夫だよ、俺が全力で守ってやるから」

 蒼がぷっと笑った。

「信用できねぇな」

「うるせえよ」

「で、後はきもだめしとかも…」

「ふ〜ん。きもだめしねぇ」

 亘の声を打ち切るように、背後から声が聞こえた。

「あ?誰って…お前らか」

 余宮と藤城だった。

「なんでお前らがここに…」

「それはこっちのセリフよ。で、その遊び、私たちも入れてくれない?」

「遊び?俺たちはマジだぜ」

 藤城がぷぷっと噴きだした。

「この話のどこが遊びじゃないのよ。で入れるの?入れないの?」

「お断りだね」

「え〜。入れてよ、空君」

 なぜ俺に振る。

「いや、ダメだろ、女子は…」

「ふ〜ん。じゃあテスト…」

「え?」

「あのテスト。空君のお母さんに教えちゃうよ。あれはショックだろうなぁ。自殺しちゃうかも」

 …………。

こいつは俺の幼馴染で俺の親になんでも言えるんだ。

で、あのテストは…。

まずい!

「わかった!いれるから…」

「あらそう?じゃあ、楽しみにしてるねぇ」

 女子二人は去って行った。不敵な笑みを浮かべながら…。

「空、どうして入れちまうんだよ」

「しかたないんだって」

「ふ〜ん。で、何点」

「じゃあ俺は帰るね」

「逃げんな!」

「See you」

 これで、少しは修学旅行が楽しみになってきたかもしれない。

確かに女子がいるのは面倒だけど、

それはそれでいい思い出になるかもしれない。

 俺は、少し浮かれながら自電車をこいだ。

修学旅行が地獄になるなんて、知るよしもなかったのだから。



少し長くなりました^^

読んで下さった方、ありがとうございますm(_ _m)