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Re: 黒夜叉伝記 ( No.38 )
日時: 2010/07/29 15:03
名前: るりぃ ◆M6R0eWkIpk (ID: qwjQ/00r)

Scene7『気絶させました』

父親は凶悪な面でニヤリと笑った私を見て、一瞬で赤かった顔から血の気が引いていった。
これで命乞いをしてきたらそこらに農民の格好をさせて捨ててやろうと思いながら父親を見つめていたら…

「お、お前! 俺につけ! 金も女も好きなだけやる! だから…俺につけ!」

命乞いをするどころか、私に仕官を乞うてきた。
そして今…『女も好きなだけ』と言ったな?
…女を道具同様に扱う屑が——…‥・!!
黙っている私を見て、父親は何を勘違いしたか下卑た笑みを浮かべながら「どうだ? 悪くないだろう?」
等といってきている。
父親が私に蹴り倒された事によって草木の拘束がとけた佐上と、蚊帳の外状態にしてしまった津姫雲の視線を受けながら私は息を吸い込み、父親に向かって怒鳴りつけた。

「私は女(ひと)を道具扱いする奴につくつもりは無い!」

怒鳴りつけると同時に相手の右腕、左腕、右足、左足をクナイで刺し、畳に貼り付ける。

「ぐぁぁああ!!」

悲鳴をあげる父親を冷たい目で見下ろすと、私は右腕に刺したクナイを抜き、その部分をさらに踏み躙った。

「ぐぅっ…」

声を漏らしながら意識を手放そうとしている父親を怪我を踏んで意識をはっきりさせ、言ってやる。

「痛いか? でもな…佐上蓮輔が受けた痛みはそんなものではないんだ!」

その言葉が相手に届いたことを確認すると、私は父親が意識を手放す事を許した。
そして…

「佐上。コイツをどうする?」

To be contineu…