ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- 第7策 ハッタリ ( No.12 )
- 日時: 2010/08/25 15:13
- 名前: 絶櫨 ◆kaIJiHXrg2 (ID: NN.yKTYg)
今、この状況は何をどう言おうと分が悪いの一言に尽きる。
相手はトカゲ含む25人、その内6人が東城の投げた自動販売機、券売機でノックアウトして、僕たちの敵は19人。
その内2名、毒トカゲともう1人が同格の殺気を放っている。
殺気かと言うと実際はプレッシャーに近いのだが、ここまでのプレッシャーはレベルが高い証拠と見て良い、取り合えず様子見だ。
「どうしたのかな?私が単体じゃないって分かったとたん腰でも抜かした?」
「毒トカゲちゃん、口も尻尾みたいに切り落として欲しいのかな? ……そうか、やってやるよ!」
大神と言う名の魔王サマが牙をむく!
大神は、近所でゃとても有名なストリートファイターであり、余りの強さに伝説レベルの人間と見られている。
そんな大神は負けることは無いだろうが、問題は僕たち、足手まとい。
「どこを最初に切り落として欲しい!? 頭は最後として……やっぱりまずは足だよね!」
大神は完全に喧嘩の方に頭が行っている、東城先輩は……?
そんなことを考え僕は12名の雑魚の攻撃を瞬時に避け、一掃。
この3人の中でどうもボクの身体能力が最も低いらしいが、戦闘能力という大きな括りで見ると大神にも負けない。
雑魚を全て片付け、東城先輩の手伝いをしに行こうとした直後、何かがボクに飛んできた。
それを避けて見れば、なんと魔王サマではないか!
「う……くぅ〜、痛い!」
「どうしたのかしら……? ほら、私に勝てると思った? 甘いね! きちんとした武器も持たずに戦いを挑むからこうなるんだよ……? まあ、銃弾を避けた時はビックリしたけどね」
東城先輩の方はまだ持ちそうだ、先に大神の方!
毒トカゲを倒す方が先決!
「ぼ……ボクが今度は相手をします、2人がかりは気に入りませんがね」
……とかかっこいい事言ってみたけど実際はかなり怖い。
相手のプレッシャーもだし、何より殺気が皮膚に刺さるようでチクチクする。
「今度は君……? 無駄だと思うよ〜、ビビッてるし」
「おや、バレましたか……。でも、ビビッてるのに何故ここに居ると思いますか?」
まずは相手にそれなりの実力者だと思わせるハッタリをかます。
嘘も方便、場合によっては状況をひっくり返す火種にもなる!
「そう、死にたがりなのね」
その言葉と童子の一瞬の気が緩んだ隙に有り得ない様な速さで間合いを一気に詰めて斬撃!
それを予知していたかのように童子が避け、打撃を背中に与える。
中枢神経を狙い、内部に響くタイプの攻撃なのはもちろん、相手を軽く吹っ飛ばす!
「確かに強いね、でもこの娘の方が強かったよ」
その言葉と同時に、童子の意識が途切れる。
相手の方が強かった、ボク達は殺されるのかな……?