ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

第10策  緊急招集 ( No.17 )
日時: 2010/08/03 11:04
名前: 絶櫨 ◆kaIJiHXrg2 (ID: aeLeTDX9)

毒トカゲの所属する組織からの返り討ちにあって3日、この日珍しく部員に緊急招集が掛った。
招集が掛ったのはなんと初代の部員以来18年振りであり、今招集が掛るということは大きな問題でも発生したのだろう。

「そやな、巨大暗殺組織ジョーカーの出現等での招集や」

我等が部長は童子とチェスでの勝負をしながら部員数名に告ぐ。
黒薙童子、大神氷、東城異音、全我冥加以外にも少しは部員が居る。
とはいっても、ζチームとφの2チーム、計6名なのだが、ζは何時も1名欠けている。
ちなみに、鏡 法泉は仕事があるので昨日退部したが、多分近々冷やかしに来ると思う。
まぁ、そのときはその時、軽くあしらって遊ぶのも良いだろう。

「ジョーカーの規模をワイが調べた結果、社員1200名、表向きは製薬会社やったわ」

部長が資料を何時ものように全我に配らせる。
何度も言うが、全我は純の奴隷では無いぞ。

「へぇ、ココよく行くよ。風邪薬がよく効くんだよね〜」

今独り言をブチブチと発している美人ちゃんは白凪 御園。
黒薙家同様、魔法研究の権威であった家柄だが、童子と同じように御園も魔法というものに関する関心は薄く、魔法の存在の時点で既に首を傾げている。

「この会社のビル、家の横に有るんだけど……」

この男とも女とも区別の付かない顔の奴は品川 晴樹。
茶髪ロングの鬘をつけると大神にソックリになる。
声の高さを調節できて、声で物体を破壊できるとかそうでないとか言われているが、それを利用しての変装は凄い。

「さて、本題いくで。我々は、ジョーカーの殲滅を今年中にしようと思う。既に分かる限りでもジョーカー設立1ヶ月の時点での被害者の数は3000人を超えとる、はよ対応せんと取り返しがつかんで。チームも解散し、能力のデメリットカバーの効くモン同士ワイが組ませる。分かったな?ちなみにワイも全我ちゃんと組む、興味本位で戦闘を行うなら部活、今すぐに止め」

終に部長が牙を剥く……。
部長達のペアに何処までの破壊力があるのか、見てみるには丁度いいのかもしれない。
だが、その代償は大きく、部員の死も掛る場合もあるだろう、好奇心に負けて仲間を危険にさらす。
それが如何に簡単なことか、考えるまでも無いだろう。