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第12策  【反天才化ディロス12号】 ( No.26 )
日時: 2010/08/05 15:37
名前: 絶櫨 ◆kaIJiHXrg2 (ID: aeLeTDX9)

今、授業中。
まあ、学生でハンティングは部活で学校メインは勉強が当たり前なのだが、どうもボクにはどの授業も全て等しく小学校1年生の勉強に見える。
よって、基本的に授業中は爆睡が基本だ。
そのてん、部活動は人間がもがくエネルギーを相手に出来る、そのブン刺激的で、何かがボクの脳内を満たしてくれる。

「あ〜かったりぃ〜」

横の席で大神がブーたれている声で目が覚めた。
大神は、運動神経こそいいが、脳内神経が今一で、馬鹿だ。
そんな眼で大神を見ると、直ぐにばれるらしく『馬鹿で悪かったな!』と言った目で睨まれて、怖い。

「テストに出ますから、覚えて置いてください。特に、黒薙君!」

「何でボクですか〜ぁ?」

そんな事は知っているだろう?と言った目で先生はボクを睨む。
どうも先生の態度はボクに対してのみ冷たい、大神は『お前が授業も聞かずに毎回満点取るからだ』と言ってきた事も有ったが、成績良くて何が悪い?
丁度先生が童子を満足するまで睨んだ所でチャイム音が学校中を駆け巡った。

放課後

「じゃあ、組み合わせ決めるでぇ〜」

部長の声が部室に木霊する。最近部長は部員の戦闘データと特技、才能を記録する事しかしてい無い。
どうも組み合わせをうんうん唸って決めているらしい、ボクに任せれば5分で決まるのに。

「ドォージ!」

……恐らく僕のことを呼んでいるのだろう、大声で呼ぶときは何時もこうだ。
直ぐ転ぶからってドジと言う……な……?
ドズン!という音と共にカーペットのほつれに爪先を引っ掛けて、見事な姿勢で前のめりにぶっ倒れた。

「ホント、ドジやなぁ。そうそう、童子、君と組むのは御園ちゃんや、仲ようせい」

そう告げられ自分の机に戻る途中、次に呼ばれた異音の首元が一瞬チラッと見えた。
見えただけであれば問題無いのだが、そこに小さなやけどのような黒い焦げ付きが有り、よく見ると
【反天才化ディロス12号】
と表示されている。
どんな天才も人間である限り見落としをするもの、その時は少し気になった程度だった。
その表示が、後の童子達に関わるとは思いもしなかった。
如何なる天才であっても、ジョーカーとこの学園に関するものとは思いもしなかっただろう。