ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- 第19策 真【まこと】 ( No.41 )
- 日時: 2010/08/10 11:04
- 名前: 絶櫨 ◆kaIJiHXrg2 (ID: aeLeTDX9)
異音が殺されたって……?
助けなきゃ、助けないと……!
「何処へ行くんだ?童子」
学校の門の方へ走って行った童子を阻むように神狩が立ち塞がる。
「……退けよ」
神狩に対する童子の言葉は、今までに無く冷えていて、今までに無く殺気立ち、聞く者を怯えさせた。
「……天才ほど、いざとなったら馬鹿なんだな。俺はもっとお前が賢いと思ってたよ、助けになんて行けない、死んでるんだから。どうしても行くのなら、俺を殺していけ!」
その言葉と同時に放たれた拳を後ろの反り返り避けると、そのまま地面に手を着いて逆立ちしながら童子は神狩の顎を蹴り上げた。
見事命……止まってる?当たった手ごたえもあったのに途中で、リーチも十分なのにギリギリのところで止まっている !?
しかも見えない壁に阻まれたかのように動かない !?
「何をした……?」
「本能的にお前が俺を怖がるように軽く暗示をかけた、俺が解かないと解けねぇぜ? 部員共! 真実を聞く勇気はあるか?」
その言葉を発した神狩に童子はマグナムを突きつけそのまま発砲、躊躇無く8口径弾は神狩の脳天を突き抜ける!
「体が君を怖がるのなら離れて攻撃すれば関係ない。真実だとか、そんなものはどうだって良い。事実を集めて繋げば答えは出るんだ」
そう言い残し、神狩の横を通り過ぎようとしたその時だった、ザッっという音と共に童子の後ろの地面が砂埃を舞い上げ足跡を作った。
数秒間見つめたが、……気のせいか。
そう思い門の方へ進むと、足と共に砂埃が舞い童子の後ろを追うかのように見事な足跡を造り上げたのだ。
額から汗が滴り落ちる。
「神狩ィ……殺されても引き止める気かよォッ!」
足跡目掛けて銃を連射するが、飛散する血液もなえれば跪くような音も無い。
6発全弾を撃ちつくしたそのときだった、童子の肩に手が掛る。
「無駄だ、お前がジョーカーに乗り込んでも死ぬぞ。俺ですら警戒するような連中だ、お前1人でどうにかなる様なその辺のショボイ麻薬密売組織じゃない。ちなみに俺は死んでない、そうお前が錯覚しただけだ。ずっとお前の前にいた」
「……お前は超能力者かよ」
「いや、体術の得意な催眠術師だ。ちなみに、使う拳法は大神ちゃんに教わった習攻な」