ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

第25策  賭け ( No.49 )
日時: 2010/08/20 14:19
名前: 絶櫨 ◆kaIJiHXrg2 (ID: aeLeTDX9)

チェーン式ポーカーのルールは、普通にやるのと違う点が幾つかあるだけで、普通のルールとまったく同じだ。
普通とは違う点は、チェーン式と言うだけあって、連鎖がある。
スペード、ハート、ダイヤ、クラブ、ジョーカーの種類があり、そのうちの4種類を使った役が出た場合、山札から5枚カードを引いて連鎖する。
2名とも同時の場合は、役の強い順で交互に5枚づつ引き、同じ場合は親から順になる。
その連鎖の時は、1ペアでも揃えば再び5枚引き、引いている側がストップを掛けるまで続く。
途中、1ペアも無い場合はそこで連鎖は終了し、最初の役も消え、ノーペアになってしまうルールらしい。

「で、最初のカードが3349K。その内の3はダイヤとスペード、49共にダイヤでKはクラブ……3とK以外を捨てるべきか」

そして童子は4と9を捨てると、予想だにしなかったカードが目に飛び込んできた。

「何だ……?ジョーカーの…A?」

ジョーカーのAと書いている辺り、一つの属性と取るべきだろう。
で、大失敗だったな。
3の2ペア、相手は5のスリーカード、負けだ。

「3回勝負を選んでおいと良かったな、今の出全部持っていかれるところだったぞ」

「神狩クン、チョット黙ってよ。コレは賭けじゃない、ゲームと考えるべきだね、パズルでも良いみたいだけど」

2回目、手札は中々良好だった。
スペードのAとクラブのA、ハートの7、ダイヤの8、スペードのQ。
捨てるべきは7とQを捨てるべきだろう、負けたら元も子もないし……。

「相手はどう出ると思うよ?」

神狩、マジでチョット黙れ。
捨てて取り合えず2枚引き、手札に加える。
手に入ったカードはジョーカーの8とダイヤのQ、さっきのスペードのQ、アレを捨てるべきでは無かった。
まあいい、連鎖だ。
捨てたカード全てを山札に戻し、連鎖開始。

「チェーン1、8と4の2ペア、チェーン2、3のスリーカード、チェーン3、2の——…」

そんなこんなで連鎖は26回続け、圧勝。

「勝ったし、1個だけ情報を請求するよ。何処で東城異音が目撃された? 今後何処へ行く可能性が高い?」