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第32策  バイクで窓を突き破れ! ( No.74 )
日時: 2010/08/31 15:53
名前: 絶櫨 ◆kaIJiHXrg2 (ID: NN.yKTYg)

「俺を捕まえるつもりか、自信過剰。死んで詫びろ」

そいつは相変わらずでかい態度で童子を睨んでいた。
態度がでかいのは気に喰わないが、圧倒的にボクがパワー負けしているのだろう、足の震えと首筋のゾクゾクが止まらない。
震えまでは普通だろうが、ゾクゾクすると成るとボクもある種の変態か……、何だか残念な気がする。

「死んで詫びる気は無いなぁ、まずでかい態度を直すことをお勧めするよ。それを詫びて欲しいかも」

その言葉と同時に相手が動く。
それとほぼ同じタイミングで童子は携帯音楽プレイヤーのイヤホンを耳につけた。

「朝焼けを眺めてー」

歌い始めると同時に相手は車を投げつけてくる!
それを軽く避け、歌い続ける。

「君は〜窓を開け放すー」

見事に音痴で周囲のガラスが振動するのが見て取れた。
そんなことなどお構い無しにそいつは車をブン投げる。
まったく、学習能力が無いのやら……。

「家の前の公園で、暴走族が群れてる」

そのフレーズを歌い終わると飛んできた車を童子が避けるとその影に奴が!
……なーんて、何処まで漫画が好きなのやら、そんな手はとっくに漫画とかで使い尽くされてるんだよ!

「ボクは手に武器を持ち、追い払いに出て行く」

その顔は必死で怖いねぇ。
そんな攻撃、当たらない!

潜んでいた奴の拳を握り、体を上に浮かべるとそのまんま投げられて浮いている車を駆け上りそいつを地面へとたたきつけた。

それと同時に目の前の10階建てビルの窓を突き破り大型バイクがそいつ目掛けて飛び降りる!
それを追うかのようにもう一台の大型のバイクが飛び降りる。!
1台目はそいつの顔面を潰し走り去るが、2台目は童子の真横に飛び降りると停止し、運転手がヘルメットを取った。

「童子、手伝え!」

2台目のドライバーは大神だ、どうやって免許取ったんだよ !?

「……用事って、暴走族の頭を捕まえる事ですか、この変な歌詞通りだ。部長が何か考えてますね。ココでイヤだといっても引きずっていくと思いますが?」

「察しがいいな、行くぞ!」