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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: ≠GAME SPACE≠ ( No.5 )
- 日時: 2010/08/01 10:37
- 名前: 遊太 (ID: KF4wky37)
【01】
「おいおい・・・なんで誰もいないんだよ・・・」
屋上から4階に下りてきた翔太は、閑散としたフロアを見ながら呟く。
ここは1年生がいるフロアだが、なぜか誰もいない。
「誰かいないか!!」
「助けて!!誰かぁぁぁぁぁ!!!!!!」
突如、翔太の耳に男子生徒の悲鳴ともいえる声が聞こえた。
振り向くと、突き当たりの角から翔太のクラスメイトである星田戒が走ってきた。
何かから逃げているようだが・・・・
「はぁ!?」
翔太は戒の後ろに現れたある‘物’を見て驚いた。
戒の後ろから、ガスマスクに全身黒服を着た謎の人物が、警棒らしきものを持って追いかけてくる。
「しょ、翔太!!助けて!!」
「た、助けてって・・・・俺も逃げる!!!」
翔太にはどうすることもできない。
とりあえず、戒と逃げることを選んだ。
「どうすんの!?」
「・・・・・返り討ちにするぞ。」
翔太は角を曲がり、階段を降りたと見せかけて壁に隠れる。戒も後ろにスタンバイ。
ダッダッダッダ!!
敵と思われる相手が翔太の目の前を駆けて行ったその時だった。
「喰らえ!!!」
翔太は敵の横から思いっきりタックルを喰らわした。
敵はバランスを崩し、早いスピードで走っていたせいか顔面から派手に崩れた。
「おっしゃ!!」
敵が落とした警棒を拾い、翔太は倒れた敵の顔面を殴った。
そして、それがヒットしたのか、敵はピクリとも動かなくなる。
「やった!!」
戒は敵が気絶したことに気付くと、恐る恐る翔太に駆け寄る。
「・・・・それにしても、こいつやゲームって何なんだ?」
「・・・・僕には分からない。けど、目が覚めたときにはだれもいなかったよ。」
翔太は戒の言葉を聞き、更に謎が深まる。
このゲームは、何のために始まったんだ?
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