ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: スパイは荒事がお好き—スパイ募集— ( No.11 )
- 日時: 2010/08/17 22:31
- 名前: agu (ID: zr1kEil0)
- 参照: http://blogs.yahoo.co.jp/saku5811/17090280.html
「序章」
1939年、ナチス・ドイツのポーランド侵攻により連合国の首脳は決断を強いられた。
「ドイツに対して宣戦布告を行うか、否か」
彼らは決断した。
「侵略を許す訳にはいかない。我々連合国は、ヒトラー率いるナチス・ドイツに対して宣戦を布告する」
こうして、後に「第二次世界大戦」と呼ばれる、その名の通り世界規模の、地球の裏側まで巻き込んだ戦争が始まったのだ。
ドイツと国境を挟んで睨み合うフランスにはある切り札があった。
「マジノ・ライン」
ドイツとの国境に沿って配置されている要塞線である。
この近代的な要塞線は過去の大戦において、フランスを侵略しようとしたドイツ軍に立ち塞がり、そして撃退している。
この無敵の要塞はドイツにとっては鉄壁の悪魔として、フランスにおいては頼もしき盾として存在してきた。
フランス軍の司令官達はナチス・ドイツがこの盾の元の屈することになるだろうと考えていた。
しかしドイツはその裏を付いた。
盾を突破することが無理ならば、盾を迂回すればいいと彼らは考えたのだ。
ベルギーとフランスの国境沿いに存在するアルデンヌの森から、フランス国内に侵入する。
前大戦時代にもあった作戦計画だが、実行には移されなかった。
それをドイツ軍は復活させ、修正を加えたものを彼らは採用したのだ。
無論、フランス軍も手をこまねいていた訳では無い。
イギリス軍と協調し、ベルギー国境に防衛線を築いた。
それに当時は「機甲部隊や戦車がアルデンヌの森を通過するのは不可能である」という説が信じられていた。
ドイツ軍の主力は機甲部隊であると推測していた司令官達はそれほど、ドイツ軍のアルデンヌ侵入を警戒していなかったのである。
だが、その予想をドイツ軍は見事に覆した。
ドイツ軍の優秀な指揮官と兵士達は、不可能だと信じられていたアルデンヌの森からの侵攻作戦を、成功させたのである。
彼らはそのまま花の都「パリ」まで進軍し、フランス全土を座巻した。
1940年、ついに大国フランスはドイツに降伏したのである。
この戦争を静観していたアメリカも、このフランス降伏にナチス・ドイツを危惧した。
アメリカは急遽、連合国に参加し、ナチス・ドイツと戦う姿勢を見せた。
こうして連合国と枢軸国の戦いが始まったのである。