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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 第一話 ( No.2 )
- 日時: 2010/08/12 07:33
- 名前: 捺依 ◆h.XbuXOg6s (ID: UUbzo1gV)
僕が手帳を忘れてことに気がついたのは、ファーベル公園から10分程歩いた所だった。
慌てて来た道をたどるが、なかなか見つからなかった。
道の隅にでも落としたか、もしくは公園、学校だ。
もう時計の針は6時を告げようとしていたが、僕は少し迷いつつ公園へ向かった。
公園への道には小川が流れている。
昼間はゆったりしていていいのだが、この時間になると、どうと言うわけでもないのに怖く感じる。
駆け足で公園の門を通り過ぎ、池へ向かった。
学校帰りにこの池のほとりのベンチでボーッとしていたからである。
そしてその場に着いた。
池の周りには5つのベンチがある。
昼間座った所…。
夜になると昼間とは違った風景に見えてしまう。
とりあえず全てのベンチを回るが、僕の手帳は無かった。
「諦めよう…」
チャポン———。
池からした音に思わずビクッと飛び跳ねると、すぐ目の前の草むらがザザッとゆれた。
今、風は無いはずだ。
シュッ。
風を切る音が聞こえたかと思うと、僕は誰かに思い切り押し倒された。
「うわあ!!」
その誰は、とてつもなく恐ろしい…グロテスクな顔をしていた。
眼中が両目なく、肌は黒くゴミのように垂れ下がっていて、物凄い異臭がした。
そのゴミ野朗は、僕の喉元に長い鎌のつめを当てている。
少しでも動いたら切れてしまう程だ。
バァァ…ン———。
突然、近くで銃音が響いた。
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