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「六花、朝」
「文殊さん…」

彼女等、詩方六花と黒鳥文殊は同部屋。
性格が少し似ている二人はなんだかんだ言い行動を共にすることが多く、同室に住んでいる
六花も文殊の事を慕っていて、文殊もまんざらではないらしい。

「今日、亜理沙さんの…」
「あぁ、お嬢の任務…か」
「心配です。変なところでしくじりそうで」
「心配する事はないよ。私たちは私たちで任務こなさないと」
「…そうですね」


二人はそう話しながら、朝食をとるために食堂へ向かった。


　　　　　　　　　　*

————一方亜理沙達

「ヘックションッ！…ベイベェ…」
「…ちょっと、そのおかしなくしゃみ何？」
「ベイベーって…」


おかしなくしゃみに直人と李兎はクスクス笑う。


「な、なんだよっ言ってみたかったんだよ！！」
「ちょっと静かに！」


もうすぐ盗まれた毒薬と宝石の交渉が始まるらしい。

…なぜか、この情報は意外と早く入り、李兎は怪しいと言ったのだが、亜里沙が大丈夫と言ったのでガセネタ承知で張り込みをしたのだ。

だが今、ターゲットが現れた。


「…本当に来た」
「だから言っただろー」
「いいから、ほら。出るよ？」
「わかった」
「オッケー」





これが罠だとはもう疑っていなかったことが…
裏目に出たのだろう。



「…やっとでてきましたね？」


「え…？」