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Re: 生真面目探偵と道楽科学者  ( No.3 )
日時: 2010/08/15 13:28
名前: 白柊 ◆aUgcx1Sc9Q (ID: COldU63y)
参照: http://吹奏楽部所属です♪ お話できる方は気軽にどうぞ^^

第一話 それはとある身近な所に

キーンコーンカーンコーン♪

本日1時間目の授業の終わりを告げる、学生にとっては天国の扉—チャイムが鳴った。
此処は雪代学園中等部。名前からして分かるであろう高校、大学付属の学園だ。
勿論そんな学園だから生徒は皆真面目……と言う訳では全く無くチャイムが鳴り終ると同時に生徒は皆騒ぎ出す。

「眠い…………」

そんな中、1人の男子生徒だけ眠そうで、どこかだるそうな声を出す。
外見は地毛であろう金髪の髪は首まであるショートヘア。前髪だけ癖なのかくるんとなっている。
目は猫目で色は鳶色。しかし猫とは違い、気だるそうな光の無い目であった。
服装は特に崩していないそのままの制服。半袖のブラウスに黒色のネクタイ、そして茶色のベストに黒い炉のズボンを着ている。

「霜、大丈夫? ……って眠いだけか」

霜、と呼ばれた少年の座っている机の前で1人の少年がおかしそうに笑みを溢す。
外見は茶色のやや癖毛っぽい髪でところどころはねている。そして青色のフレームの眼鏡をかけている。
目は澄んだ黒色で少年に優しげな雰囲気を与えていた。身長は大体霜より少し低い程だ。
服装は霜よりも真面目そうに着こなしている。
白色の半袖ブラウスに黒色のベスト。緑色のネクタイをきちっと締めていて黒色のズボンを穿いていた。
話している口調からして霜とはかなりの仲良しなのだろう。

霜もそれに親しげに答えた。

「うちは昨日、あまり寝てなかったから……」

「おいおい。もうすぐ新しいテキストが来るのに……しっかりしろよ?」

「どうしても翔也みたいに真面目に出来ない……」

翔也、と呼ばれたもう1人の少年は苦笑しながら霜の肩をトントンと叩いた。
すると霜は面倒臭そうにようやく起き上がった。しかしその目は「まだ眠い」と言う事を表わしている。
……さて。この学園について説明しよう。
この雪代学園は一応教育は大体普通の学園と同じになっていて、部活や委員会もある。
珍しい事は寮制の学園である事くらいであろう。
しかし普通の学園では無いであろうところがニ店あるのだ。

一つ目にこの学園では〝ペア〟を組む事だ。ちなみにこのペアで同じ寮の部屋となる。
決め方は決して本人同士希望では無く、この学園の理事長が決めているらしい。
学園では部活や委員会を除きこのペアの人物と行動する事になるのだ。ちなみに霜と翔也もペアである。

二つ目にそのペアと月に1度〝ペア〟と共に事件を解決し、得点を得て他のペアと対決する事だ。
ちなみに先ほど翔也がテキスト、と言っていたがこれは教材のテキストでは無く事件のリストである。
事件は1ペアに月8〜12個与えられ1つ事件を解く度に1ポイント足される。この点で競うのだ。
一年の終わりに得点の一番高かったものは誰も解いた事の無い〝謎〟に挑戦できる。





それがこの学園の大きな特徴であった。