ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 生真面目探偵と道楽科学者 オリキャラ募集中です♪ ( No.11 )
- 日時: 2010/08/17 10:07
- 名前: 白柊 ◆aUgcx1Sc9Q (ID: COldU63y)
- 参照: http://吹奏楽部所属です♪ お話できる方は気軽にどうぞ^^
更新します。
移動教室へ理科室へと着く。席はペア同士で隣に座る事以外は自由席になっていた。
霜と翔也は適当に空いていた椅子へと座る。机は3ペア、つまり6人1班と言う席構成だ。
二人と同じ班のペアは葛原涼矢と有須川出雲と言う二人のペアと春原愛子と春原優子のぺアになっている。
霜は特に気にする訳でも無く普通に座り翔也は少しお辞儀をしてから座った。礼儀正さ故だ。
「今日は宜しくね」
「宜しく〜」
そう言ったのは葛原涼矢と有須川出雲。ちなみに何故かは知らないが有須川出雲の背丈は10歳前後。
勿論精神年齢までそんな訳は無いが不思議なものだった。噂だが幼少期に酷い虐待を受けていたらしい。
葛原涼矢は漆黒の肩くらいまでの髪に紅色の猫目とかなり美形だが、異常にポケットの多い黒のロングコートを着ている。
「…………宜しく」
「宜しくね〜♪」
正反対な感じで挨拶をしてきたのは春原愛子と春原優子。姉妹だ。そして何故かくっついている。
春原愛子は背がすらっと高く黒色の腰まであるストレートロングヘアに黒色の瞳。そして黒い服。
春原優子は銀髪のツインテールに赤色の瞳でどこか兎を彷彿させる外見で白色の服を着ている。
外見や性格が正反対の不思議な姉妹、と言う印象を与えた。
「全員揃ったか? じゃあ授業始めるぞー」
少し面倒くさそうに言ったのは理科の教師、蛭川憂一。
コンピューターなどの機械系を教えるのが一番得意と自称しているコンピューターマニア。
そしてこの学園一の遅刻教師でサボリ魔。それでも止めさせられないのは優秀な頭脳を持つ為である。
けれどいくら頭脳が優秀とは言えこんな教師が教師で良いのか、と二人は内心思っていた。
それはさて置き、学級委員のハキハキとした挨拶で全員続いて挨拶し授業が始まる。
蛭川は頭を軽く掻くと黒板の方を向き「あー今日の授業はこれだー」と言ってチョークを持ち何か書く。
全員何が書かれるのかと黒板へと注目をしていた。そして次の瞬間眉をしかめる者が多数存在する。
黒板に書かれていた今日の授業内容はこうであった。
〝血を研究しよう by蛭川〟
最後の奴を抜いて、かなりグロテスクな授業の予感がする。と言うか叫んでいる人までいる。
霜は面倒くさそうにノートに今日の授業について書いていた。一応成績アップの為だ。
一方真面目そうにやっている筈の翔也は顔を蒼白くして黒板を見ていた。
霜はその様子に気付くと不思議そうに顔を覗き込んでみる。
「翔也? ……どうしたんだ?」
「ぼ、ぼぼ、僕……血だけは駄目、なんだ……」
そう言い今にも倒れそうになる翔也。どうやら血が大の苦手らしい。
霜達の班の翔也以外の人物は居たって平然としている為か翔也が余計に目立つ。
蛭川はそんな翔也の様子を見て笑うが特に何もしない。どうやらサディスティックの様だ。
そして黒板へと向き、蛭川が今日の授業について説明を始める。
「まぁ今日の授業はな、どっかから血を採ってそれを顕微鏡で見るってやつだ。血は人でも動物でも何でも良いぞ。第三理科室にあるから取って来いよ〜」
そう言い蛭川は奥の理科室へと消えて行く。一瞬生徒の中に静寂が走った。
そして次の瞬間意を決した生徒や平然としている生徒が第三理科室へ向かおうと立ち上がる。
その瞬間、だった。
「キャァァァァァァァァァァァァァァ!!!!」
絹を裂くような悲鳴が聞えた。