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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 白夜のトワイライト 参照700突破っ! ( No.89 )
- 日時: 2010/09/06 18:39
- 名前: 遮犬 (ID: cLZL9WsW)
僕には、守れる力はないけど
誰かを殺す力は持ってるんだ。
「うぁっ!」
少年は薄暗いベッドの上から起き上がる。大量の汗をかきながら、息切れもしているようだ。
「また…だ…また…あの頃の夢を…!」
目に焼き付けてある傷が印象的な少年はその傷を震えた手で押さえる。
「僕はもう…守られていた僕じゃないっ…!!」
自分自身に言い聞かせるかのように何度もそう言った。
「僕が…お姉ちゃんを…ルト姉ちゃんを助けるんだ…」
「邪魔なんて…させない……!白夜…!!」
レトは憎しみの篭った声と共にベッドから起き上がる。
「レト様…いや…」奥のほうから来たメイドらしき女性がレトの名を呼び、そしてこういった。
「螺旋翼様。白夜は次に孤高の白城へと向かうようです」
「そうだね…僕にこの傷を与えたのと、僕たち姉弟を裏切ったのと、それと…姉さんを——」
静かな振動と共にレトこと螺旋翼はあの痛々しい白夜との真っ黒な過去を思い返していた。
「待っていろ…白夜。お前は…僕が殺す…!」
レトは能力レベルDでも他の能力のAランク、やSランクにも勝てるほどの能力を持った力、螺旋翼。
黄色い螺旋に渦巻いた翼を背中に宿し、レトは孤高の白城へと飛び立った。
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