ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 鬼[オニガリ]狩 ( No.16 )
- 日時: 2010/08/25 00:14
- 名前: 黒ネコ^・д・^ (ID: q9W3Aa/j)
「っと、その前に・・・」
机を真ん中へ移動させてる時に、宇津木がはっと呟く。
呟いたと思えばスタスタと水那に近づく。
・・・・?どうしたんだ?
すると、何処からか注射器を出す。
俺はギョッとして止めに入ろうとした。
水那はいきなりすぎて体が反応してないみたいだ。
「・・・宇津木っ!?」
「ハイ、完了」
・・・・・——。10秒ほど間が空いた後、俺は宇津木に蹴りをくらわす。もちろんみぞだ☆
「・・・悠夜、・・・かなりききましたよ☆?」
「許可をとれ、許可を」
許可なしにブスッと勝手に刺してんじゃねえよ。
「別に毒じゃねんだから。つーか、お前も注射したろ」
俺は宇津木を無視して水那に近寄って、顔を覗き込んだ。
「大丈夫か?」
「・・・平気、驚いただけ。・・・何の注射?」
「“身体能力増幅薬”だ」
その言葉に水那は首をかしげた。
宇津木は人差し指をピンと立てながら笑顔で答える。
「簡単に言うと、運動能力を倍増させる薬(注射)だ。
並みの人間より、はるかな身体能力を有する。・・・・“超身体能力”ていうもんだ。
もちろん悠夜たちもしたぞ」
その言葉に水那は俺を見つめた。
「悠夜、運動神経いいじゃん」
「鬼と戦うとなると、そんなの関係ないだろ」
「あ、そっか」
しっかりしてくれ・・・・。
コイツもかなりの運動神経の持ち主なのに、・・・頭がなぁ・・・。
「ってことは、真田さんと英助君も??」
「あぁ。英助は基本データとかPC担当だけど、もしものための助っ人役」
英助もかなりの腕前のヤツだけど、霊感弱いからな・・・。
しかも、頭はこの中にいる俺たちよりかなりキレる。
だから指示とかはコイツが一番適してるんだよな。
「浅葱君、話し合いはじめるよ」
「おぉ」
真田に呼ばれ、俺と水那は席に座った。
宇津木がそれを確認してから「じゃあ、始めるか」と言った。
その言葉と同時に英助が手を上げる。
宇津木は口を開くのがめんどくさいのか、顎をしゃくってあいずをおくる。
・・・まじめにやれよな。
「んじゃまず俺ね。えーと、西の鬼狩りが今夜来るよ♪」
・・・・————
「まじかよ!?」
俺は驚きのあまり大声を出す。
英助は「マジだよ♪」と笑って俺をなだめた。
まじで西のやつらが・・・・
「・・・西の鬼狩り??」
「そっ!西っつっても池袋のね。 西の方にも鬼が大量に出現するんだ。
だから、俺たちと同じように鬼狩りはちゃーんといるんだよ」
水那は「そうなんだ」と感心している。
つーか、んなことより・・・・・
「なんであいつらが来るんだよ!?」
俺の言葉に英助は先ほど宇津木がやったように、人差し指をピンと立てた。
・・・・なんでマネしてんだ。
「西の鬼がココ、南池袋に移動して来たみたいなんだ」
「・・・・まじかよ」
つーことは、更に鬼の量が増えたってことだよな?
しかも西鬼狩りも来るし・・・。
俺は深〜いため息を吐いたのであった。