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Re: 鬼[オニガリ]狩 ( No.17 )
日時: 2010/08/25 20:27
名前: 黒ネコ^・д・^ (ID: q9W3Aa/j)




「俺の報告は終わりっ!」
「じゃあ、今日は早めに切り上げよう。鬼が大量にくるんだからな」
宇津木はそういって、ひとり教室を出て行った。
「じゃ、帰るか」
俺は鞄を肩にかけながら、宇津木に続いて教室を出た。
西鬼狩りか・・・。苦手なんだよなアイツら・・・・。
特に“琉々”って言う女。 ツンツンしてて関わりにくい。
和久田とは気が合うけど、もう一人のちび男はうるさいし・・・・・。
はぁあ、おもわずため息が出る。
「悠夜」
「何?」
袖を引っ張られ、俺はゆっくりと後ろを向く。
「何を持ってけばいいのかな?」
そんなこといわれても俺が分かるはずない。
なんの武器を使うのかもわからないのに、持ってけなんていえるわけないし。
悩んでいると英助が駆け寄ってきた。
「水那ちゃんは、この長槍を持ってこればいいよ」
そういってキーホルダーぐらいの長槍を手渡す。
「大きくする時は、ココをこう・・・」
「・・ココ?・・わかった、ありがとう!!」
・・・俺も聞きたかった。なんで種明かしの時だけ俺に背中をむけんだよ。
教えてくれたっていいじゃねえか。俺は軽く英助を睨む。
二人の後ろにいた真田が俺の顔をみてクスッと笑う。
「・・・笑うなよ」
「すねない、すねない」
この野郎・・・・。
・・・・つーか、なんで長槍なんだ??そこも気になる。
「英助、なんで長槍なんだ?」
「出来るだけ接近させたくないからね。 ・・まあ、結局近づかないとだけど。
空手で握力もあるだろうし、突き刺す分にはいいでしょ?」
・・・そう言われると確かにな、 納得。
俺みたいに太刀だと、腕力はかなりいるし、大鎌は真田が得意ってだけ、単に慣れてるだけだしな。
「浅葱君も納得したみたいだし、・・・帰ろう」
真田の言葉に俺たちは頷いた。