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Re: 鬼[オニガリ]狩 ( No.21 )
日時: 2010/08/30 09:49
名前: 黒ネコ^・д・^ (ID: q9W3Aa/j)



ビル屋上にて...


そこには鬼12体、そして男性4人ぐらいの死体が倒れていた。
どの死体にも腹部に大きな穴がぽっかり開いていた。
俺は小さく舌打ちをうつ。 もう、喰われちまってやがる・・・。
「浅葱君、どうする?」
「どうするも、・・・西のやつらもついてきたし、・・一人二体ずつ?」
今この場にいる人数は6人、鬼は12体、割って2ぐらいだろ。
「水那、いけるか?」
水那は頷きながら俺の手を強く握る。俺も同じように強く握り返す。
「真田、終わったら水那の援護頼む」
「わかった」
そして俺たちは散開した。
「西、一人2体ずつな」
西のやつらは武器を手に取りながら頷く。
「足引っ張ったら許さないから」
黒田は軽く俺を見据えてから、大鎌を振り上げる。
はいはい・・。 俺は軽くため息を吐いてから、背中から太刀を抜いた。


しばらくして、返り血に染まったみんなが集合していた。
もちろん、初仕事の水那まで。
「大丈夫だったか?」
「うん、途中で真田さんも来てくれたから」
俺はそっかといって微笑んだ。
「悠夜たち、さっきのビルのところに9体、そしてその位置から左に真っ直ぐに
路地の所に12体」
はっ!?いきなり20体以上!? 英助の通信に俺たちは焦りを隠せなかった。
「浅葱君!二手に分かれよう!!」
「西はさっきのビルのとこ!俺たちは路地の所に行くぞ!!」
真田の言葉に頷きながら指示を出す。
「私も南側に行きます」
はぁ?なんでこっちなんかに・・・。普通は西だろ??
「そっちの方が多いんでしょ?むこうは夾たちにまかせて大丈夫よ」
・・・だから無駄に上から目線やめろ。
メガネを無造作に中指で軽く上げて黒田を見る。
いかにも文句ある?みたいな顔をして見てくるのも癇に障る。
「水那」
俺は水那に手を差し出す。
黒田はその様子を不快そうに見つめていた。
真田はただみているだけ。