ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 鬼[オニガリ]狩 ( No.6 )
- 日時: 2010/08/18 13:20
- 名前: 黒ネコ^・д・^ (ID: q9W3Aa/j)
「真田っ!!」
英助に真田を援護しろといわれて5分後、俺は真田のいる場所に到着。
「浅葱君?」
俺に気付いたのか、鬼たちと間合いを取ったまま振り返った。
周りを見てみると、5体の鬼たちはほぼ無傷状態。
なにやってんだよ・・・・・
「攻撃してねぇの?」
「女の子二人、人質にされた」
はっ? 俺ははっとして鬼たちの一番奥を見る。
そこにはOLらしき女たちが身を寄せ合って、鬼たちを恐ろしいとばかりに目を見開いていた。
こんな時間まで何やってんだよ。今日はたまたまこれから助けられるだけであって、
本当だったら確実に喰われて死ぬぞ。
ため息を吐いた後、太刀を抜いて小さく呟く。
「女は任せろ。真田は鬼に集中しろ」
真田は頷いたと同時に駆け出し、何処からか大きな鎌を取り出し、鬼たちに振り上げる。
それを見た鬼たちは、鋭い爪を女たちに突き刺そうとした。
「させるかよ」
その瞬間に、俺は振り上げた鬼の腕を切り落とす。
目の前に腕が落ちてきたことに驚いたのか、とうとう女二人は気絶してしまった。
別に都合いいから、いっか。
俺はその二人を背で庇いながら、腕のなくなった鬼をなます切りにする。
再び返り血に染まった顔を拭い、真田の方に目線をよこす。
向こうも終わったらしく、大きな鎌を肩に預けながら俺のほうに近寄ってくる。
「顔拭けよ」
真田の顔は返り血で真っ赤に染まっている。しかもそれをほったらかし。
迫力あるぜ・・・、いろんな意味で。
「袖にもかぶっちゃったから、無理」
・・・どんだけ派手に殺したんだよ。 今更だけどコイツに殺られた鬼が哀れになってきた。
「手で拭け」
鎌握ってるから、甲はダメでもひらなら大丈夫だろ。
真田は一回、自分の手のひらを見て、大丈夫か?と確認してから顔を拭った。
「英助、終わった」
「おぉ、お疲れ。 今日はもう反応もないし、終わっていいよ」
「わかった、じゃあな」
太刀についてる血を軽く振り払い、鞘へ。
今度からタオル持ってこよ(太刀専用)家で拭き取ると面倒だし(眠いから)
真田も鎌についた血を振り払い、小さくする。
つか、前から気になってたんだけど・・・
「どうやったら小さくなるの?」
なんであの大鎌がそんなキーホルダーみたいになるんだ?
不思議でしょうがねえよ。
だが、真田は質問に答えず、人差し指を唇に当て・・
「秘密」
としか言わなかった。