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美依香

携帯サイト“自殺志願者 godhaud”
そこに入ったのは罪を償う為。
自殺志願者が集まると言われていたこのサイト。

———神の手?そんなもの無いくせに。

そう思っていた矢先ある女の人もやってきた。
名は、朝日奈恋歌。死にたいと願う彼女は、親を殺したらしい。
そんなもの、どうってことないじゃないか。
私は、親友を、たった一人の親友を、殺した。
自分が、大切だから。小さい子も、殺した。
大人も、殺した。
私は罪滅ぼしの為に————
それは【逃げ】かもしれない。いや、きっとそうだ。

いつも、横にいる。今も。
見張ってる。聞こえるの、声が。

「許さない。私を殺して、のうのうと生きているなんて。許さないから。」

「早く、寂しいの。早く来てよ。ねぇ、ねぇ、聞こえてるんでしょう。早く、早く、早く!!!」

神社は、静かだけど。その分彼女の声が鮮明に聞こえる。
声が、影が、私を襲う。
ずっとずっと、途絶える事の無い声が。
死んだはずの彼女が生きていて。
私に、その声を届かせた。

「ボクは、朝日奈恋歌。」

何故、生きているの。
その容姿は、まるで彼女を鏡の前に立たせたような。
やめて、その姿で、その声で————!!

やめて、もうやめてよ。

——————狢。