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Re: ━ESP━第1章 選ばれし能力者 ( No.6 )
日時: 2010/08/20 20:50
名前: 遊太 (ID: U3CBWc3a)

04【VS断罪能力者 水茂算介】

車内

天馬、亜樹、三郎はクライムが住む自宅へと目指していた。
「相手は遠距離攻撃を使う。接近戦に持ち込めばこっちのもんだからな!」
三郎はハンドルを切りながら2人に言う。
「私と天馬は三郎さんの援護をするわ。その間にあなたが仕留めて。」
「了解さん。」
この時、天馬は三郎の超能力が何なのかが気になった。
「三郎さんの能力ってなんですか?」
「俺か?俺は・・・・」
三郎は右手を天馬に向ける

ギィィィィィン!!!!!!!!!

その瞬間、三郎の右手はドリルに変わって火花を出しながら回転し始めた。
天馬はいきなり変化したドリルに驚き、思わず身体がビクリと動く。
「すごいだろ?俺は身体系の能力者、両手をドリルに変えれる。」
「初めて見た・・・すごっ・・・・」
天馬は絶句した。自分以外の能力者の能力を見て、さらに違う能力も見たくなってきた。
「そろそろ着くわよ。あそこじゃない?」
亜樹が2人の会話に割り込み、目の前のとある建物に指を指した。


「あ、あれって・・・・」


「廃ビル・・・・?」



3人の目の前には渋谷区の人気のない地域にある廃ビルだった。
どう見ても人が住めるような場所ではない。
3階建て。1階と2階は壁に亀裂が入り、3階に至っては天井が崩れて内部が露していた。
「本当にあそこか?」
「あそこです。何度も確かめましたが絶対にあそこ。」
亜樹が三郎に言いながら車を降りる。
その時だった。

「ひゃっはぁぁぁぁ!!!!!!!!!」

突如、亜樹の上から謎の男性が笑いながら降ってきた。
「なっ!!」
亜樹は両手を前に出し、緑に光る電撃を繰り出す。
「ぐっ!!やるな・・・・」
男性は電撃を諸に喰らったのにも関わらず、空中で回転し地面に着地した。
「お前がクライムか!?」
三郎が車から降りながら男性に問う。
「違う。俺をあんな陰キャラと一緒にすんな。」
男性はそう言うと、両掌に水の球を作りだした。
「俺は断罪能力者、水茂算祐。てめらを裁くぜ!!」

ダン!!

水茂はジャンプをすると、2メートル近く飛び上がり車の上に着地する。
「うらあ!!」
三郎は両手をドリルに変え、車の上にいる水茂に振りかざしたが簡単に避けられる。
ドリルは車を上から粉砕し、轟音をあげてバラバラとなる。
「天馬君!!上よ!!」
亜樹の声で天馬は上を向く。
「お前、新入りっぽいな・・・・」
水茂は両手の水の球を槍に変え、空中で天馬に向けた。
天馬は水茂に手を向けて炎を噴射する。
その時、水茂はニヤリと笑い体全体を水に変化させた。
「そんな火力じゃ、俺を蒸発できねえぜ!!」

「これならどう?」

水茂が上を向くと、いつの間にか水茂の真上には亜樹がいた。
「喰らえ!!100万ボルト!!!」
亜樹の両手から100万ボルトの電撃が繰り出される。

「しまっ・・・ぎゃぁぁぁ!!!!!!」

体を水に変えていた水茂は、さらに膨大なダメージを受け地面にたたきつけられた。
亜樹は地面に着地し、3人は水茂を取り囲む。
「よし、とりあえず拘束するぞ。」
三郎はそう言うと、気絶している水茂の両手に手錠をかけた