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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 銀の炎 <オリキャラ第1次採用決定> ( No.67 )
- 日時: 2010/11/02 18:15
- 名前: 杵島 茄武 ◆wWr1IKfGtA (ID: EUGuRcEV)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2/index.cgi?mode
第17話 『スクイック』
スクイックは生まれたときから孤児だった。生まれてすぐに孤児院へ連れて行かれた。
その孤児院も貧乏なもので、ろくな食事にはありつけない。
でも、どこかの見知らぬ女性が、親切にもスクイックを引き取ってくれたのだ。
このときはまだスクイックの記憶には刻まれてはいまい。
気がつくと、スクイックの体は全身鱗状態、
冬になると動くのも困難になるほどの奇病にさらされていた。
名前は魚鱗癬という、皮膚病だったのだ。
スクイックの継母は、我が子のためなら何でもした。
医者にはもう治らないと宣告されていても。
スクイックも大きくなるにつれ、スクイックに対するいじめが増えていった。
母は辛かったのだ。この現状に耐えがたいほどの苦痛を味わっていた。
スクイックは、そんな母を想い、隙を狙って、冬は死ぬほど寒い鉱山の内陸へ身を移した。
スクイックは厳しい寒さである内陸の動物を保護する活動を始めたのだ。
それはスクイックにとっても、少しでも心の癒しになることを信じていた。
それ以降、彼女は人と会うことを拒んだ。
だが、ある時、見知らぬ男がスクイックを尋ねた。その男とは—。
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