ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: Hated .オリキャラ募集中 ( No.10 )
日時: 2010/09/12 21:03
名前:   葵 ◆iYEpEVPG4g (ID: NRAsdfzb)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2/index.cgi?mode

      
      

第3話

゛死人に梔子゛
         
            
                  
        
          
            
ベッドの脇から、僅かな光が差し込んでいた。薄く目を開けると、光に反射する埃が舞っているのが見えた。
身体を動かすと、ぎしり、とベッドが音を立てる。今日の朝は冷え込んでいるみたいだ。こんな日は、ベッドから出たくなくなる。布団に埋もれて、また目を瞑る。           


                
           
              
「・・・ほんと、夢じゃないのかって思えるなー。」
      
目を瞑りながらも声をあげる。
何処からが現実で何処からが夢?そんな判断出来ている筈。怖いのは、ただ不安なだけかも知れない。
精神が不安定なんだ。昨日あんな事があったせいで、気が動転してるんだ。
そう、自分に言い聞かせた。
        
           
                  
まるで昨日1日がそもそも初めから夢だったよう。
梓も、私も、皆の事も。
現実味が湧かない、それは皆も、同じかもしれない。
            
           
              

                

                
          
        
                      
              
ベッドを降りて髪を纏めた。心成しか床の冷たさが昨日の夢を思い出させる。
ふわぁ、そんな声を出して欠伸をして、両手で顔を挟み込むように思いっきり叩いた。ぱちん、そんな音がした。意識がはっきりとして来る。
これは私の朝の日課だ。
       
ベッドの隅に置いてあった携帯を、右手を伸ばして取る。いつものようにそれを開くと、
゛着信メール2件゛
そんな文字が映し出された。誰から—?そんな思いが頭を過ぎる。
   
食い込むように携帯を見つめる。考えたい事はたくさんあったけれど、無心で居た。いや、頭が回り切らなかった。
暫くして、携帯のボタンを押した。メールを開く。
                        
      
         


          
<おめでとう御座います!貴方は1294人目のHated登録者です。>
    
何の事か、分からなかった。
その文字を見た瞬間、はっと息を呑んだ。普通の日常から悪夢へと、一気に引き戻された気がした。
゛Hated゛それは紛れも無く昨日皆とやった遊びの内容に関係のある、意味のある言葉。
  
「嘘。何これ、なに、これ。」
    
メールの内容を開く。其処には、信じられないような言葉が並べられていた。
          
<本文:Hatedに登録して頂き、誠に有難う御座います。
  
これから登録して頂いた貴方方には、Hated契約者として゛ある事゛をして貰います。
指令は本書から出ます。後程ご確認下さい。
  
指令日/9月12日15:26/
指令確認日/9月13日8:45/9月20日11:00/
次回指令日/未定
   
尚、指令の事が出来なかった場合、Hatedを強制的に脱退して頂きます。
自身の判断で脱退は出来ません。

再登録は不可です。ご承知下さい。>
             
    
本文を読む。冷や汗が流れてきた。
Hatedに登録?何の事。どうして、どうして、何が起こってるの。
音を立てて、携帯を閉じた。時間は7時40分。早く行かなきゃ遅刻するかもしれない、そう思ってメールの事を頭の中から必死に排除した。