ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: Hated ( No.2 )
- 日時: 2010/08/20 16:24
- 名前: 葵 (ID: NRAsdfzb)
「折角だから皆も呼ぼうかな。亜矢、実怜ー、良樹ー!ちょっとこっち来て。」
後ろを見て亜矢達を梓が呼ぶと、ががががと椅子が派手な音を立てて引き摺られる音がした。
そして集合とは言わんばかりに机の周りに椅子と皆が寄って来る。
実怜は席が遠かったため、直接梓の机の横に立って見下ろす状態だった。
半分座る?と梓が聞いた所、いいよと実怜は断る。
「梓の恐怖!ホラー話、始まり始まり〜っと。」
「うわぁ何そのネーミングセンスの欠片も無い。」
亜矢がそう言い返すが、梓は無視。
「てゆうか流花こうゆうの苦手じゃなかったっけ。」
実怜がそう視線を変えてそう言うと、梓の机の上に頭を項垂れて乗せていた流花が反応する。
「え?あ、うん。梓やめ、死ぬから止めてぇぇ!」
「嫌に決まってるじゃない。」
断固拒否とはこの時に使うべき。
きっぱり言い返されるとはぁ、とため息を着いた。
「しゃーないしゃーない頑張り。あたしも聞いたるから。」
「何その優しそうで優しくない言葉。」
周囲から笑いが零れると、遂に梓のホラー話になる。
「んじゃあ今から・・・って言うか、皆にも協力して貰って試したい事とかあるんだけど。」
「うう、何それ私はやらなくてもいいよね。」
「はいはい皆やるの!ほんとはもっと大勢でやってみたかったけどさぁー。今から出来るし、大丈夫だって。」
「・・・まぁそれなら、いいけど。怪談は?」
「ええっと、後で後でっ。」
梓が取り出したのは1冊の表紙が薄汚れた灰色の本。相当分厚いっぽかった。
それをペラペラと何ページかめくると、白い背景の中に丸を象った変な模様と、読めない文字がページいっぱいにあった。
「皆でやるのはコレなんだけどー。」
梓が一つ前のページをめくった。其処には日本語の見慣れた文字で書かれた何か。
「此処に方法書いてあるの。」
「オカルトっぽー。」
「はいそこ黙る!んでねー、やり方が・・・・、」