ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: タンテイブ ( No.11 )
日時: 2010/08/27 13:53
名前: ガイ (ID: HQL6T6.Y)

【2件目】

第8話

 事件の次の日。
 休み時間に綾人と話していると百瀬が来た。

「昨日はホントにありがとうございます。おかげでお祖母ちゃんの形見も取り返すことができました」

 百瀬はぺこりと頭を下げた。
 昨日俺が華麗な推理をした後、無事犯人の2人は警察に捕まった。俺がずっと思っていた「なんでここに逃げたんだ?」と聞くと、「車がたくさんあったからここなら見分けがつかないと思った」と答えた。木を隠すなら森か……って逃げればいいだろ。まあそれが俺たちにとっていい結果をもたらすことになったけど……。

「ところで葉月ちゃんはどの部活入ったの?」

 綾人、昨日百瀬に会ったばっかなのに、もう下の名前で呼んでる。そこが俺にできない技だ。
 百瀬は少し考えるそぶりを見せてから言った。

「昨日から考えてたことなんですけど……3人で『探偵部』を作りませんか?あの推理を見せてくれた2人となら絶対出来ると思います」

 ……いや無理だろ。ていうかもう俺達映画研究部入ってる……

「そうだな!できそうだな!響介、やろうぜ!」
「……はい?」

 いやいやいや、なんか決まっちゃってるし。
 2人の顔を見ると目がキラキラ輝いている。俺の承認を待ってるようだ。ため息が出るがもうああするしかないな。

「分かったやるよ。俺もやる」
「イエーイ!じゃあやりましょか」
「そうですね。やりましょ、やりましょ」

 ……やるか。