ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 嘘吐少年の狂日 ( No.14 )
日時: 2010/08/26 09:36
名前: 時雨 (ID: bQbYMR0G)

「なにそれ」

訊いたことない。

しかも裏の世界って……おいおい。



「訊いたことないのも当たり前だよ。だけどね、一応お兄ちゃんも裏の世界へ入っちゃってるんだよ?



 僕と会ったときから、ね」




透と会ったときに。


そういえば恐怖の透明って言われていたような。




「ま、いいや。んじゃ説明に入りまーす。

 黒陰団と魔罪屋はいろんな人たちが集まったチームなんだ。弱い人もいれば強い人もいる。何かの条件があって、それに合格したら入れるとか。

 零無家と蒼裏一賊はその家系でなっていて、一応この人たちはその家流にそって人並み以上の戦闘能力は持つようにしてるの。

 どれも一応戦闘系のものだからね。
 あ、ちなみに澪ちゃんは零無だよー」


零無だったんだぁ。


あれ…でも

「あいつの名字、岡久じゃなかった?」


「あれ偽名だよ。名字だけ」


あ、そうだったんだ……って騙された。

騙すのは僕の役目なのに。



「んじゃ、あの……え、と…そう、神凰っていうのは?」




「…そこも訊いてたのかー。今度からは小さな声で話そ」


言いたくないんだー。

でも訊くぞ。


「神凰っていうのは、暴力団ってわけじゃないんだけど、裏ではかなり知られてる…んー、なんていえばいいのかな。……そう、神凰財閥!金持ちでね、さっきの四名とはあまり関係ない、けど裏ではかなり有名な


      お金で日本を動かしてるやつ!」




は……?



日本を動かしてるやつ?

動かすのは政治家だと思う。




「えっとね。神凰財閥っていって表でもそれなりに有名なんだけど、裏では日本を動かす権利を持ってるんだよ。お金の力で」


お金の力て。


それだけで日本譲るなよ。



「ああ、まちがえた。お金もあるけど、その財閥の核とも呼べる存在がとてもすごいらしくて、政治家も譲るしかなかったんだって」



核とも呼べる存在……当主とか?その孫とか?



政治家が負けるほどなのか。



「話を戻すよ。今、さっきの四名が戦争を起こそうかって」


「なんで?」

戦争?

裏の世界で、ということだよね?






「君の母親、“猫”のせいだよ」