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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 嘘吐少年の狂日 ( No.18 )
- 日時: 2010/08/31 12:09
- 名前: 時雨 (ID: bQbYMR0G)
「お兄ちゃんにも必要なこと?できるならまきこみたくは……ね。零無家直々からだし」
「別に私もいいのだが、当主がな」
「当主って男?女?」
僕が訊く。
「女だ。もともと男が少なくてな」
女が多いのか。
ていうことはカカァ天下……?
「そこ。変な想像するな」
「読心!」
「ちがう。お前が読みやすいだけだ」
即否定か。
零無の人ってこういう人が多いのか?
やだなぁ。
「当主がねぇ……。一応あの人の応援があったからこそなわけだし………いいか、な。私と会ってる時点でお兄ちゃんまきこまれてるし、裏のことも教えちゃったし。…よし、どうでもいいや」
「お兄ちゃん悲しいんだけど」
どうでもいいって、僕に聞こえないところで言って。
それもやなんだけど。
「ありがとう。…んじゃ話すぞ。零無の当主が生きた恐怖の透明を見たいと言ったんだ。
“猫”の子供と一緒に」
「……僕も?」
「以外と冷静だな。もっと驚くかと思っていたが」
「そんなことないよ」
なんとなく予想してたから。
君が僕の前に現れた時に。
「“猫”についての新しい情報が入ったんだ。それを機会に。お前にも必要なことだろうから、と」
母親の、ねぇ。
顔も思い出せない母親の。
「うん。ありがたく訊かせてもらうよ」
本当はまっぴらごめんだ。
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