ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 嘘吐少年の狂日 ( No.39 )
日時: 2010/09/12 17:53
名前: 時雨 (ID: bQbYMR0G)

「世界全体?ただの傍観者じゃないのか?」


「ちがうよ。そんなので被害者されたら困るでしょ」

それもそうだ。



「彼女はね、世界を観る、世界と隣り合わせの立場にいるんだよ」


そんなにすごい子だったのか。

なんか現実感がわかない。
でもそうなると弧々ちゃんが被害者になることと辻褄が合うような。




玄関の扉が開く音がした。


親が帰ってきたのだろうか。
それだったらまずい。



透がこの部屋を出た。


「おい…!」

「弧々ちゃんが外へ出たんだ」

冷静に言ってくれたおかげで落ち着いた。


透に続いて僕、玖桜さんが外へ出た。

弧々ちゃんの姿は見えなかったが屋上へ上がる階段から音が聞こえる。


なるほど。


それが弧々ちゃんの願い。

やっと分かった。





屋上へ出たら鉄柵に弧々ちゃんが座っていた。