ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 嘘吐少年の狂日 ( No.42 )
日時: 2010/09/16 17:02
名前: 時雨 (ID: bQbYMR0G)

五話「もう一人」



朝、あの広場に行った。

なぜかいつもの時間より早く起きてしまったのでその暇つぶしだ。
 


昨日、初めて自殺の現場を見た。



感想は微妙。
なにも思わなかった。

それは、僕が弧々ちゃんを見ていなかったからなのだろう。


「何かおもしろいことないかな…」







「——何?おもしろいことがしてぇの?」



突然、だった。


僕しか来たことのないこの広場の入り口に人が立っている。


茶髪に黒目。

後ろ髪の上のとこだけ束ねている。

たぶん僕と同じ歳。


どこもおかしなところはないのに、なぜか変な感じがする。


零無とか裏の奴じゃない。だけど、何か。





「よぉ、初めまして。俺は長谷川夜鐘ってんだ」

その男は言った。