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Re: 嘘吐少年の狂日 ( No.46 )
日時: 2010/09/20 12:47
名前: 時雨 (ID: bQbYMR0G)

「僕は逢沢縁。初めまして」

一応名乗る。

夜鐘という男は僕の名前を訊くなり笑い出した。


「お前の名前めずらしー!あははっ」

「お前もな」


そこ笑うところか?


僕は笑わずに夜鐘を見据えた。


「お前、何者だ?」

さっきまでの笑いが途絶えて僕に訊いた。

変な感じがするのは相手も同じらしい。


「僕は——」

高校生と言おうとしたが今はそうじゃないので一旦きり、告げた。


「——嘘吐さ」


夜鐘は笑い


「そうかい。俺はな——殺人鬼だ」


殺人鬼。


澪ちゃんと、同じ。


「あははっ!見たこと無いだろ殺人鬼!」


……ごめん。

見たことあるんだ、なんて言えない。


「だから——殺すことにするか」



夜鐘は僕にナイフを向けた。



「お前、変な感じするし。殺したら分かる。と思う」