ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 嘘吐少年の狂日 ( No.6 )
日時: 2010/09/09 00:02
名前: 時雨 (ID: bQbYMR0G)

「お兄ちゃん。もうここに来て一ヶ月経つけど両親は?」


「おーい、思いっきり話しそらすなよ。両親は一年前くらいに死んだよ。ものすごい財産を残してね」
そのおかげで親戚がうるさかった。

「あー…ごめんね」
「いや、気にしてないよ。というわけで教えて」


「うぅ…わかったよ。僕だって何でも知ってる訳じゃないんだからね」

だけどニュースやそこらへんの人に訊くよりは全然ましだ。




「犯人はお兄ちゃんの学校にいるよ。しかもお兄ちゃんと同じ学年だね」



「やっぱり」

「…やっぱり?」



あ…、声に出しちゃった。


僕は何か訊かれる前に透の部屋を出た。
そのままを家でる。


べつに行くところなんて無い。

あの透から逃げるためだ。


僕が何かの情報を知っていると知った今、情報交換とか言って無理やり吐かせるにちがいない。



だが外に行けば安全だ。
透は追われている身なので外にでることができないからだ。







………あれれ。


家から離れたところはいい。
だけど、あーあ。本当は学校で訊こうと思ってたんだけど。

今僕をつけている君に。


君は殺人鬼なんですかって。