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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 嘘吐少年の狂日 参照300突破 ( No.61 )
- 日時: 2010/10/02 23:16
- 名前: 時雨 (ID: bQbYMR0G)
神凰詩和。
僕のはは…とと、なぜかその言葉を拒絶する。
白銀の戦華。
静かな正義。
無音の鈴。
詩和さんの異名。
裏の世界の人気者。
だが夜鐘はあまり好いてない。たぶん。
「…?なぁ、縁。あれ」
「お前に名前で呼ばれたくは無いよ」
自分で自分の名前を言ってるみたいに聞こえる。
「んじゃあ、嘘吐」
「そっちは、殺人鬼」
「そのまんまじゃんよ」
「そっちもだろ」
むむむ、話が逸れだしてしまった。
このままいくと僕の本心がばれてしまいそうだ。もちろん嘘。
僕に本心なんてあるわけない。
「みろよ、あれ」
「ん?」
話がずれることはなく、夜鐘は来る時に通った廃墟を指した。
「誰か住んでるのか?」
「いや、廃墟だし。さすがに住んでは…」
「なんだか、気配を感じる」
うわ、さすが殺人鬼というか。
殺気が…鋭い!いたたたた。
夜鐘がいくというので仕方なくついていくことにした。
廃墟の近くは、誰もいない。はずなのに、たしかに人の気配が、する。
あいつはこれをあんな遠くから感じていたのか。
「…ああ?」
「どうした?」
「中に、人がいるぜ。しかもあいつらは」
「黒陰団だ」
四名の一つの名が告げられた。
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