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Re: 嘘吐少年の狂日    ( No.71 )
日時: 2010/10/06 22:22
名前: 時雨 (ID: bQbYMR0G)

「いい加減にしろやぁ!!!!」

顔を赤らめながら怒鳴る。

だったら言わなければよかったのに。
堂々とすれば笑われないとでも思ったのか?


「鐘ちゃんもそろそろ笑いやめろ!」


「鐘ちゃん…」


鐘ちゃん。
ふーん、ほほー。
「どういう関係ですかな、鐘ちゃん」
「お前が言うな。関係、ね。あまりいいとはいわねぇな」


黒丸さんの方を向き直る。

もう、笑ってはいない。

「おい。嘘吐き。逃げろ」

「…は?」

「逃げろってんだ。お前がいちゃ足手まといだ」


ふぅむ。なーるーほーどー。
これから戦うつもりなのか。
「お前、あいつに喧嘩でも売ったのか?」
「…うーん、なんと説明しようか。お前がこの場から逃げ出す手伝いをしてくれんなら」
「いいよ」
「だよなぁ…ダメだ…ってえええ!できんのか?」



「なにぐちゃぐちゃ言ってんだ」



黒丸が僕たちの話し合いに気づいたのか声をかける。
声が聞こえてないならそれでいいや。



「ん?んー、なぁ、詩和って人知ってる?」



僕の問いに黒丸が食いついてくる。



「僕さ、その人の子供なんだよね」


このことは四名の人は知ってる。
あまり顔色を変えない。



「だから、お前を殺せるくらいの力ぐらいもってるんだよ」



もちろん嘘だよ。