ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 嘘吐少年の狂日    ( No.79 )
日時: 2010/10/10 23:42
名前: 時雨 (ID: bQbYMR0G)

とりあえず夜鐘を家に入れ、透の部屋へ連れて行った。


「おおー、この部屋も相変わらずだなぁ」


…透の部屋に入ったことがあるのか?

僕がいないときに?
学校には行ってないはず…ああ、最初ころは行ってたっけ。

「むう。殺人鬼君がこの町に来るから、ばれちゃったんだよ?連続殺人事件の真相。だからそんなのんきなこと言わないでよ」


うーわー。
僕がこいつに会わなかったら一生知らないままだったのか。
来てくれてありがとう。


「べつにいいじゃんかよ。俺はなこいつが最強の息子だということが一番吃驚してんの」


「え?」


「んあ?」


「知らなかったのか?」


「知らなかったな」


…一応こいつ裏の人間なんだろ?
なんで知らないんだ?
黒丸…くく…っ…さんは知ってたのに。



「お兄ちゃん。殺人鬼君のことどれだけ知ってる?」



「長谷川夜鐘。僕と同じ歳(たぶん)で殺人鬼」


「それだけ?」


「他にあるの?」



透は黙り込む。
…あるのか。あるんだな。

透は僕を見て、夜鐘を見た。




「…闇凰財閥の最狂にして最悪の殺人鬼。それが闇凰夜鐘だよ」