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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 嘘吐少年の狂日 ( No.8 )
- 日時: 2010/08/24 00:08
- 名前: 時雨 (ID: bQbYMR0G)
「———ほう」
後ろから声が聞こえた。
僕の頬に冷たい物が当たる。
ナイフの刃。
「やはりお前の家にいたのか」
さっきの殺人鬼だった。
気配なんて感じなかったんだけど。
「いつからそこに?」
「私が去った後だ」
さすが殺人鬼というか。
「では案内してもらおうか」
ありがたくやらせてもらおう。
というわけで僕の家。
「いつかはやると思ってたよ。お兄ちゃん、それなりに戦闘力はあるけど殺人鬼には勝てないもん。僕もだけど」
殺人鬼を家に入れたわけだが、透はあまり怒っていなかった。
僕は殺人鬼がいるにもかかわらず怒るのかと思っていた。
「恐怖の透明。お前から情報を訊きたいのだが」
「うん、知ってるよ。あのことでしょ?それなりに調べてるから任せといて。ということだからお兄ちゃんは部屋から出てくれる?」
本当は内容が知りたいのだが殺人鬼になにされるかわからないのでしぶしぶ部屋をでた。
「……でね…うん、そう。ここが……」
今廊下で盗み聞き実行中。
あまり聞こえないがところどころきこえるのでよしとしよう。
「………ということは……。黒陰団か…」
黒陰団………?
何だそれは。
「……………神凰もいる…。…もしかしたら……」
神凰……?
また知らない単語が。
あ。
話し合いが終わったのか?
僕は自分の部屋へ入って殺人鬼が部屋を出るのを待つ。
ガチャ…とドアが開いたので僕も部屋をでる。
「話は終わった?」
「ああ、邪魔したな」
「うん、ほんとにね」
って言いたいけど、無理。
「うん、窓から出る?」
「…まだ昼だからよしておく」
あ、窓から降りれるんだ。
しかもまだ昼だったんだ。
「そ。じゃあ」
「ああ」
殺人鬼は玄関をでる。
…………殺人鬼って昼も街中を歩くんだな。
夜限定かと思ってた。
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