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Re: 貴方と君と傍観者 ( No.14 )
日時: 2010/09/03 17:35
名前: 月花 (ID: 8hgpVngW)

僕が狂わせてしまったんだ。
色んな人の人生を。
僕とあの子は出会ってはいけなかったんだ。
相容れない存在なんだ。
それがたとえ、
どんなに愛しくても。

僕の所為で、
この世界の基盤が壊れた。
事故等で死んだ人が生き返っていたり、
ある人物が存在すら消されていたり。
散々だった。

そんな時、来たんだ。
“君”と“貴方”が。
頼るんだ、僕を。
時空の裂け目を通って。

——お願い、助けて

——どうしろって、言うんだ・・・

——・・・この子ッ妹を、生き返らせてッ!!
  存在すら消されて、消えそうなのッお願いッッ

——駄目だ・・・これ以上狂わせる訳にはいかないッ!!

そう、駄目だ。駄目なんだ。
でもあの瞳には、
嘘が、無かった。

——た・・・対価ッあげるからッッ!!

——・・・対価・・・?

——私の耳とッッ妹の色をッッあげるからッッ

足りない。
足りないんだ、それじゃあ。
知らないんだ。
貴方は、掟を。

——私も払うわ。対価は、私の存在。

——そんなッッ

——本当は、出会ってはならないのよ?

——それはッそう・・・だけど・・・

分かってるんだ、そんな事。
この子が引かないという事も。
でも、やめてくれ。
寂しいんだ。
独りは、嫌なんだ。
・・・貴方も独りになるんだね。
・・・仕方、無いんだね。

——・・・分かった。それでも、壊れるかもしれない。

——ええ。承知の上よ。

——さようなら、元気で。

最後くらい。
微笑って見送ろう。
つらいけど、我慢したんだ。
泣く事くらい、許して?















     —————嘘、だろう?