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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 貴方と君と傍観者 ( No.4 )
- 日時: 2010/09/01 20:00
- 名前: 水妖 (ID: 8hgpVngW)
此処は何も無い世界。
人なんか居ない。
アリ一匹居ない。
僕は、人じゃないから。
僕は傍観者。
全ての人の運命を知っている。
僕が知ったのはある子供。
子供は何時しか傍に居た。
僕が視えるはずなど無いのに。
——独りは寂しい
——友達が欲しい
——家族が、欲しい
歌っていた。
何も無い世界で。
でも、あの子供は居たんだ。
——家族に、なろう?
——・・・駄目、だよ。
——どうして?
——この世の、理が崩れてしまうからね。
——そんなものの為に、自分を犠牲にするの?
そんなもの?
僕は自分の耳を疑った。
確かに、そうだ。
僕は何の為に生まれ、
何の為に生き、
何の為に此処に居る?
そうだ、自由になろう。
元々崩れかけていた世界を、
僕がもっと壊してしまった。
僕は、禁忌を犯したんだ。
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