ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 生ける屍 ( No.21 )
日時: 2010/09/06 22:03
名前: メルー (ID: oEQnR9WT)

【第6話】

「でも、武器って何を使うの?学校じゃ武器らしい物なんて…」

龍宮の意見。

「問題はそこじゃない。」

工藤がそれに反対する。

「どうやって入手するか…だよ。」

「入手?」

「そう。武器ならバットや竹刀でも事足りるんだよ。」

「あ……」

「何で入手が問題なんだ?」

俺は工藤に聞いてみた。

武器があるなら取りに行けばいい。

どこにも問題なんか……

「そこが問題なんだ。バットと竹刀はどこにある?」

「器具倉庫とか部室に…」

「あ!鍵ね!」

龍宮が言って俺も気付く。

器具倉庫や部室にも鍵がかけてある。

そして、その鍵があるのは……

「職員室。……放送室の隣だ。」

あまりにも危険が大きすぎる。

「…!なら、調理室は?」

俺と工藤が諦めかけている時に、龍宮がまたひらめく。

「調理室?」

「そう、調理室!調理室なら鍵はかかってないはずよ。」

「だけど、調理室にあるのなんて、食器とまな板と包丁……」

俺はそこまで言って分かった。

「そう包丁よ!」

「立派な武器だな。」

工藤も笑う。

男にあまり縁の無い物は思いつかないものだな。

「よし!じゃぁ、調理室に急ごう。」

「うん。」

「あぁ。」

俺達三人はまず調理室に向かった。


俺達の最初の武器は 包丁 。

果たして包丁でどこまでやれるのだろうか?