ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: —殺戮時代—  ( No.77 )
日時: 2010/11/14 11:14
名前: ZERO ◆7dc6rjLZUg (ID: A9EK.QpX)

「ソウルマスター?魂使いって事か?」

イクスは軽い感じで問いかける。

天馬は震えながらも、ゆっくり口を開けていった。

「……彼も元々生き残りなんです」

イクスとクララは沈黙してしまった。

だって、生き残りがそんな力を持っているはずがない。

「ソウルマスターは素性は一切分かりません…」

「けど、なんでそんな事をお前らが知ってるんだよ」

天馬は口を開けなかった。よほどトラウマなのだろう。

「それは僕等の仲間のためです」

するといきなり隆盛が口を挟んだ。

「俺達はあいつ一人の力で全員殺されたんだ」





———————————ちょうど二年前頃。

「きをつけ!!礼!!」

「ありがとうございました!!」

まだこの頃、極少数だが学校が存在した。

そこは紅葉台小学校という小さな学校。しかし皆心が温かい人ばかり。

学校では皆で勉強したり、遊んだり、給食を食べたり。

まさに此処は隠れた楽園であった。しかし、ある時事件は起きた。

職員室で先生がいつものように仕事をしている中、電話が鳴った。

落ち着いて職員が電話を取る。

「はい、紅葉台小、喜多です。え?校長先生ですか?
はい、少しお待ちください。
佐渡校長、隣町の校長先生からです」

「はい、佐渡です。はい…。!!わかりました!すぐ
準備します」

校長先生は話している途中表情が変わっていた。

そして、何も言わず早歩きで放送室へ向かった。

真っ先にサイレンをならす。まぁ、現代の子供なら机にもぐったりする。

しかし今の時代は違う。自分の武器を落ち着いて取り出し、

何らかの準備をする。

「緊急放送!!殺戮兵器接近中、接近中!!」

そう、殺戮兵器との戦闘準備だ。この時代は武器の使い方も、

授業の一つだ。一応非常事態にも備えられている。

児童達はすみやかに外に出て行く。

しかし、校庭を見た瞬間先生や児童はゾッとした。

なんと殺戮兵器の数は児童や先生の20倍もいた。

紅葉台小は全校児童が500人。という事は兵器の数は1万機である。

量産型のため兵器の数は億にも達する。しかし、小学校に来るのは、

大体多くても100機である。児童、そして先生までもが焦りを見せた。

いきなり殺戮兵器が攻撃を仕掛けてきた。それも一斉に。

学校の誰もが防戦一方だった。その時にあいつは現れた。