ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

試走中(殆)なわたし3 ( No.66 )
日時: 2011/04/06 19:46
名前: ささめ ◆rOs2KSq2QU (ID: uHvuoXS8)

 題名:愛って何ですか
 名前:衣食住◆dk2RfodKf8
 参照:初めまして
 コメント:貴方の愛って何ですか?
      愛しているものでも良いんですが。
  


 ……あれ、何で私はこんなスレタイにしたの? てか何でこんなメルヘンな感じに? ぴきりと部屋の中の温度がいっきに零度にまで急降下した気がする。はっ、と自分のスレタイへの違和感に気付いたときには時すでに遅し。参照返信ともにゼロの真新しいスレがそこにはあった。

 (いやいやいや……常識的に考えてこんなスレ誰も来ないよ、ただのメルヘン野郎と思われるか中二病ワロスwwwwとか返されるに決まってるっつーの! 何やってんですか衣食りりる高校2年生ッ!)

 自分への罵倒を延々と繰り返しながら、枕に顔を埋める。そして足を空中ばたばた。ずっと勉強してたせいか、ばたばた動かすごとにふくらはぎに血が巡っていく気がする。うぁ、じんわりして変な感じ。
 今日は家族の誰もいないから、私ひとりが大声を出したところで何の得も何のお小言もない。あえて言うなら隣の家の奥さんから精神科への切符を手渡される確率がぐっと増える程度だろうか。いやそれだいぶアウトか。

 「……っと、え? もう返信三人もいる?」

 掲示板の現状を映す画面を見る。
 驚くべきことに、私の作った意味分からない愛って何ぞのスレの返信の項目に三という簡素な数字が表示されていた。目の錯覚とかじゃない、っぽい。叫びたい気持ちを抑えて、青く光るタイトルをクリックした。


  Re: 愛って何ですか( No.1 )
 名前:むー子◆K9daApaU4l
 参照:むー子だお(∀)!! 絡みきぼうでせうv
 コメント:それって抽象的なのですか、それとも具体的なのですか?
      自分的には二次元とおひるねに愛です←
 

 「……っはは、だよねー」
 
 口の端がついつい緩む。赤の他人からすぐコメントをもらえたことが嬉しいのか、コメントの内容のやわらかさが可愛くて笑ったのかは、どっちかわからないけど。でも何となく温かい何かがこみ上げてきたのだ。

 (次のコメントは、と)

 視線と一緒に、画面をスクロール。当たり前にも二つ目のコメントはすぐに見つかった。