ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: Io sono speciale. ( No.1 )
日時: 2010/09/09 21:44
名前: 虎紺 (ID: 9fVRfUiI)




Un prologo(プロローグ)


黒い黒。

世界を笑うようにそっと立つ。

騙された偽善者たちは囚われの囚人を助けようと、

偽りの笑顔を浮かべ続け。

気づかぬうちに、囚人を闇におしこめていく。

騙した囚人は、自分が哀れだとも知らず、光り続け。
(È una bugia gentile.)
(それは、心からの嘘。)

誰にもわからない様に、そっと泣いている。

次に囚人の灯を明るく照らすのは

望まれた誰か?
(Io sono indegno.)
(私にはふさわしくありません。)

それとも、——囚人自身?

(È una bugia molto felice.)

(そうだとしたら、どんなに楽しいことか。)