ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: Io sono speciale.※オリキャラ募集中※ ( No.30 )
- 日時: 2010/11/23 17:13
- 名前: 虎紺 (ID: ZX4G2qWn)
第四話(なんだかんだで学校到着してます、表現すっぽかしました←)
正門前、何時も思うんだけれどこの学校の豪華さはいったいどこから費用が出てくるんだろう?
「幼稚園から大学まで、水道整備士から医者までを創り上げる」が謳い文句の僕らの学校、
「埜麓乃学園」。
僕らは庶民だと自負しているし、実際ここの学費も安い。
なのにここは幼稚園から大学までの施設がちゃんとそろっている。
高2になると行けるらしい修学旅行は「留学」の名目でイギリスに三週間寝泊まりするらしいし、
こうなると裏で怪しい事をしているんじゃないか・・・と学生と同じ事を警察も考えるらしく
何回も立ち入り検査が入っているが未だ理事長が捕まったとかそんな事は一切ない。
そんな学校が人気になるのは当たり前で、だからこそ皆厳しい入学試験を受けようと思うのだろう。
そんな事を想いながら、風紀委員を横目に正門をくぐろうとする、と。
「真人、・・・」
「まっひとくぅ—んっ」
どこか暗くて小さい、だが良く通る声とただただ大きい声が正門からかかる。
正門に隠れるような格好で僕らの登校を待っていたのは宵闇響華と於河小春。
真っ黒な髪鮮やかなピンクが目に刺さる。
「真人、待ってた・・・ずっと」
「うん、ホントに響華ずっと待ってたよね、2時間くらい?」
「ずっとってそんな単位で!?一時間単位で!?」
響華と小春の聞き捨てならないことばに思わず突っ込む。
その様子をからかうように、凛先輩と合うまでのしおらしさは何処へやら、
聡哉がによによと嫌な笑いを浮かべながら言う。
「ぷっ。相変わらずモッテモテだな、いやんっこっち向いて真人くぅーん」
体をくねらせながら言う聡哉はとてもキモいと悪いという事を自覚しているのだろうか。
そんな僕の想いを代弁する様に、凛子先輩。
「うんとってもキモいよ聡哉くん」
ニッコリと笑ってこそいるが、目が「可哀そうに・・・」と語っている、コレはきつい。
「えちょ「ほんとねさっさと私の真人から離れてくれないかしらバカ聡哉キモ聡哉」
続いて、聡哉の言葉にわざと重ねて響華。
たたみかけられた言葉はあまりにも本気の色合いが濃く、
ちょっと泣きそうになりながら聡哉は助けを求めてこちらを見る。
フイっと目をそらせば、聡哉はヒクっと口元をひきつらせる。
その様子が、あまりにもいつも通り過ぎて。
何が日常なのか、何が非日常なのか。
・・・解らなくなりそうだ。