PR
ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 生きたいあーちゃんと逝きたいあーくん ( No.11 )
- 日時: 2011/04/25 15:14
- 名前: 出雲 (ID: luklZ16E)
- 参照: 第一章「現実でりーと」→第一話「でりーと済3」
「ではでは、しばしのさよならを」
僕、いめーじちぇんじ。
制服を着て、髪を整えて今まさに外へ出ようとしていた。
『…だいじょぶか?』
もう、親ばかだなこの人。
しゅたっ、という音がしそうな動きでどことなく敬礼をすませると扉を開く。
それと。
言葉の意味は特にないけれど言っておく。
「さよならって言葉が嫌いだ」
自らはなった言葉にケチをつけ、僕は何も言わず外へ出た。
そこは、僕にとっては明るすぎて歓迎してるかどうかと言ったらそうでもないようだった。
「雨、降るのかな」
高校と反対の空には雨雲が姿を現していた。
思い出す、崩壊したときのことを。
時間が出来た。
やっと、やっとだ。
「どうにも」
運が無いみたいで。
崩壊して、直して、でりーと。
崩壊して、直して、直して、崩壊する。
そのループから抜け出せなかった。
「むぅ、暇が無いのはいいことだ」
意味は無し。
でりーと。
今のは全て忘れてください、無し無し無し無し崩壊なんてしていないから。
崩壊したように見せただけだから、正常だから。
いつまでも、どこまでも僕は崩壊に依存したけども、結局それは意味を成さない。
全ては全てでりーと済。
言葉の意味はない。
あれ?
僕は何を言ったんだろう、何が本当で、何が嘘で、何が作り話で、何が真実なのだろう?
わからない、でりーとでりーとでりーと。
終わったんだ。
そうだ、終わったんだ。
ループなんてない、脱線してる僕は。
一度崩壊したときに全て壊してしまったから、直ることは無いから。
一度崩れたものは、失ったものは取り戻せないから。
「っくそ」
意味は無い。
「なんだよ、」
言葉に意味なんか
「なんなんだよっ」
求めてない。
「ああああああああああ」
全て
「でりーと」
PR