ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: GAME 命をかけた殺し合い ( No.3 )
日時: 2010/09/16 16:47
名前: 山下愁 (ID: GlvB0uzl)

 東京都 某所

 そこに、望月中学校があるのだった。こじんまりとした、特に何か特別な何かを持っている訳でもない。
 すると、3年4組と書かれた札が下がる教室に人影が現れた。
 黒髪で、やや長髪。瞳は淡い紅色の少年、二階堂紅月である。
「あれ、遅刻……じゃないよな?」
 紅月は自分の目を疑った。
 クラスには、自分以外誰1人いない。鞄すらも見当たらない。しかし、教室の中がぐちゃぐちゃにされていた。
 机はひっくり返り、チョークは床に叩きつけられて粉々。終いには、窓の手すりまでひんまがっている。
 紅月は首を傾げ、無事な椅子に座った。
「一体、何が起こっちゃったんだ? リア○鬼ごっこ?」
 最近DVDで見た映画のタイトルを口にする紅月。
 しかし、彼はあまり考えなかった。むしろ、考えるのが苦手だったので、考えたくなかったのだ。
 そして、出した結論が———

「帰るか」

 帰宅を選択した。
 紅月は、鞄を背負い直し教室を出た瞬間。


「二階堂紅月、連行」


 手刀が紅月の首に直撃した。
 紅月はそのまま意識を失い、床に倒れこんだ。


———— 第1話