序章...目撃者少女と目が合った。正しくいい換えるのならば、少女の"首"と目が合った、か。首だけの彼女は怨めしげに僕を見つめている。今にも、瞬きをし口を開いて語りかけてきそうな首の生々しさに吐き気を感じ、思わずその場にしゃがみ込み嘔吐した。しかし昼から何も食べ物を得られていない僕の胃からは、胃液だけが口へともどされる。僕は人生の中で最も関わりたくなかった事に出くわしてしまったのかもしれない。