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Re: 『FORTUNA フォルトゥーナ』 ( No.9 )
日時: 2010/11/11 18:42
名前: 螺旋の階段 (ID: U3CBWc3a)

【04】

放課後....

六志と別れた蓮は、学校の屋上に来ていた。
屋上に来れば案の定、雪白真奈は既に待っていた。
「あら?意外と平然ね。」
「君もだろ?一体、何者だ?」
蓮の質問に、真奈は首を傾げた。

「最初の質問がそれ?」

「は?」

真奈は一瞬表情が曇り、呆然とした顔で蓮を見つめた。
蓮は意味が分からず、顔を顰めた。
「ま、まさか気付いてないとか・・・・」
「・・・・?何にだよ。」


「え、えぇぇぇぇぇぇ!?嘘!?あれから数週間経ってんだよ!?」


真奈は驚きのあまり後退し、まるで軽蔑したような眼差しで見てくる。
蓮は全く意味が分からず、大きなため息をついた。
「どういう意味だ?」
「あの指輪触った後、何か体に異変は?」

真奈の言葉で、蓮にある出来事が思い浮かんだ。



くしゃみをしたら、突風が密室の中で突然吹いた──────



真奈は蓮の顔を見て、何度か頷いた。
「何かあったらしいわね。説明して。」
「あ、あぁ・・・・」

蓮はとりあえず、一通りの説明をした。

すると、真奈は頭を抱え込んだかと思うと、顔をあげて頷いた。



「恐らく、風・気圧を操る能力ね。」



「の、能力?」



蓮は真奈の言葉を聞いた瞬間、思わず笑みが零れた。
それもその筈、今どき超能力など笑う以外ほかはない。
真奈は不思議そうに首を傾げているが、蓮は「はいはい」と言うと、後ろを振り向いた。
「冗談だろ、じゃあな。」
「これだから世界の住民は・・・・」
真奈はそう言うと、右手を鉄砲の形にし、人差し指から緑の電撃を繰り出した。


「ショック・ショット。」


バチッ!!!


「痛った!!」


蓮の背中に電撃が当たると、蓮は思わず飛んでしまった。
電撃は蓮の体を巡り、一瞬気が遠くなった。
「な、なんだよ!?」
「これで信じた?私は超能力者、聖界から来たね♪」
真奈はそう言うと、右手の平に電撃の塊を作りだした。

「う、嘘・・・・・・」

「さっきも言ったけど、あんたは風を操る能力者。理解した?」

「は、はい・・・・」

蓮は最早、頭に言葉が思い浮かばなかった。



突然現れた転入生は電気を操る能力者_____



そして、自身は風を操る能力者______





ぶっちゃけ、意味が分からない──────