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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 『FORTUNA フォルトゥーナ』 ( No.3 )
- 日時: 2010/11/06 18:20
- 名前: 螺旋の階段 (ID: U3CBWc3a)
━プロローグ━
視界に広がる一面の銀世界
雪は地面を覆い、木々を白一色に染めている
ここは、どこかの森の中
雪の上をシャクシャクと音を鳴らし、1人の少女が懸命に駆けていた。
少女は息を切らし、木の後ろに隠れてしゃがみ込む。
「はぁ・・・はぁ・・・・・・」
少女は首元にフカフカの毛が付いた膝まである白いコートを身に纏い、フードで顔を隠している。
ポケットから一枚の紙を取り出すと、何かを確認して前方を向いた。
「もう少し・・・・行ける・・かな・・・・・」
少女は立ち上がり、足を進めようとした。
「見つけた!!!ひゃっはぁぁぁぁ!!!!!!!!!」
少女が行こうとしたその時、後ろから黒いコートを着た男性が現れた。
男性は不気味に微笑み、驚くことに左手から炎を出している。
「ぐっ!!」
少女は大急ぎで走りだすと、男性は両手から炎を出して追いかけてくる。
「逃がすかよぉぉ!!!」
男性は奇声を上げながら向かってくる。
少女との距離は、もう数メートルほどだった。
「・・・・・ここだ!!」
少女はポケットから綺麗な水色の石を取り出すと、自身の目の前に投げる。
そして、素早く腰から銃口が長い拳銃を取り出し、石に向かって発砲した。
キュィィイィィィン
銃弾が当たった瞬間、石は眩く発光し、あっという間に少女は光の中へと姿を消した。
男性は目が眩み、両手から出ていた炎を止め、目を覆い隠した。
「ちっ!!」
光が消えたときには、男性の目の前から少女の姿は消えていた。
「世界の方へ逃げたか・・・・」
男性は大きなため息をつくと、体を炎に変えて空へと舞い上がった。
そして、暗い雪降る空の中へと姿を消したのだった。
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