ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 絶対少女!! ─巡る季節─ ( No.24 )
日時: 2010/10/15 21:29
名前: ユエ (ID: hj1.aJrP)

はい。

ところで砂浜にいるマリア、空、ふたばの三人は。
ごく普通に世間話をしていました。


「そういえば、朝倉サンも来てるんですか?」


ふたばが、遠くにある雨宮邸を見つめながら言う。
それに対し、マリアが不機嫌そうに、


「来てるわよ。 ただし、お仕事中!
 ……まったく、たまには休めばいいのに」


バチッと亜麻色の髪先で火花を散らせながら言う。


マリアは、上手く能力を抑えることができないのだ。
だから、怒ったりすると勝手に能力を使ってしまう、らしい。



───げほっ。


ふと、マリアが咳をした。






「……ん……、ごほごほッ!」




「マリア? お前、風邪でもひいたのか……?」

空が心配そうに顔を覗きこむ。


「───! お前ッ! 真っ青じゃねぇか!」



見ると、マリアの顔は真っ青だった。


「げほっ……、心配、しなくて……! げほげほっ」


「ちょっと、マリアちゃん?! 
 もう喋らないで、あまり体を動かさないで!」

ふたばが近寄り、マリアを落ち着かせようとした。







「───マリアお嬢さん、来なさい」

よく響くアルトの声がした。
その声の主は、なぜか着物を着た女性だった。



「……あ、朝倉………」

「朝倉サン!」 「朝倉……?」

三人は同時に振り向いた。





それと同時に、奏と疾風の二人が近くの森から飛び出して来た。


「っはあ! わたしの勝ちだね、疾風」

「ちくしょ〜っ、あと少しだったのに……って。
 何だ、この空気? お、朝倉さんがいる」



能力者が全員揃った瞬間。






そして、能力者研究家であり、医者である朝倉桔梗も。